HRのドキュメントファイル


転載者からのコメント

 このファイルは朝鮮/韓国語をローマ字化し、また、ローマ字化した朝鮮/韓国語を本来のファイルへと変換する、フィルタープログラムのドキュメントです。この方法は、甞て私が会議室係をしていた、NIFTY−SERVEの、FLMと言うフォーラムの、朝鮮/韓国【文化】会議室にて、提唱されたものであり、現在ではNIFTY−SERVEを中心に多くのネットワークでこの方法が用いられています。
 現在、このHRのプロジェクトを遂行した、メンバーは、幾つかのホームページ開設して、ハングルと日本語PCシステムについての研究を続けています。詳しい内容について知りたい方は、アタゴオルのハングル工房・東京綾瀬店、までお問い合わせ下さい。


木村 幹

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Kan Kimura's Homepage, Japanese Editionへ

**********(転載開始)

HR120.DOC (このファイルは 1318行、プリンタ出して 21ページあります。でき
ればプリンタに出して、紙の上でゆっくりとお読みください)

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KSHR, KWHR, KOAHR
HRKS, HRKW, HRKOA, HRJH, HRJH, HRBAN
                共通 ユーザ・マニュアル
                A Common Manual Hangul-Roman Translation utils, ver 1.20

Edition History:
日付            特記事項
----------      ------------------------------------------------------------
1994/04         KSHR BETA-1                                             水野
1994/09         KSHR ver 1.00                                           水野
                - KS漢字 -> JIS漢字変換表に森保生校閲を反映
1994/12/08      KSHR   ver 1.12                                         水野
     12/15      KOAHR  ver 1.12
                - 単独字母の表現のうち、「アレア」は @
1995/02/26      ver 1.20 統合セット
                - HRツール群を単一ソース・コード セットに再編、マニュアル共通化
                HRKW/KWHR       //seox 188古文字表現      水野、牧尾、徐尚揆
                                KW-KS-SJIS漢字コード変換                牧尾
                HRKOA/KOAHR     //seox 188古文字表現      水野、村田、徐尚揆
                HRKS/KSHR       KS-SJIS漢字コード変換           水野、森保生
                HRJH/HRHT/HRBAN verのみ更新                       水野、平塚

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        目次

I.      一般事項
        (0) パッケージの説明
        (1) 一般的な使い方
        (2) HRローマ字を介した異なるハングル・コード系の相互変換
        (3) 漢字コードの変換について
        (4) 著作権など
        (5) PDSリファレンスと解題

II. HRツール群 詳細マニュアル

        文法:
        コマンド行オプション:
                -? または //?        help this and exit
        デフォルトの設定
        テキスト中でのオプション指定
                //capon         output UpperCase as delimitor
                //capoff        use delimitor instead for UpperCase   default
                //delim[=]   use  for roman delimiter. default '-'
                //hron[=]  specify 'HR-on' mark.           default "]"
                //hroff[=] specify 'HR-off' mark.          default "["
                //nath[=]
                //trans            translate input                 default
                //notrans          do not translate input
                //optthru          pass //options thru to output,  default
                //optrm            remove //options out of output
        一部のツールにのみ有効なオプション
                HRジェネレータにのみ意味のあるオプション
                        //vvoice        "hak-kyo ga-seo gong-bu-han-da"
                        //nvoice        "hak-kyo ka-seo kong-bu-han-da" default
                        //norm          "hak-kyo ka-seo kong-pu-han-ta"
                漢字コードの変換が介在する場合にのみ有効なオプション
                        //dump          dump code in Hex if untranslatable
                        //quiet, //q    suppress warning messages
                KSHR, KWHRにのみ有効なオプション
                        //jnew          output S/JIS new-style kanji
                        //jold          output S/JIS old-style kanji, default
                KOAHR/HRKOA, KWHR/HRKWにのみ有効なオプション
                        //seox          handles Seo Sang-Gyu 188 mid-age Hangul
                HRBANにのみ有効なオプション
                        //banw[=]
                        //banc[=]
        意味を失ったオプション
                //vtrig
                //ntrig
        デフォルト設定しか使えない HRツールへの対処方法

III. HRローマ字の簡単な説明
        (1) 現代ハングルのローマ字表現
        (2) 例文
        (3) 区切り記号の省略
        付録1:HRツール群 ver 1.20でのハングル単独字母の表現
        付録2: ver 1.20での徐尚揆古文字 188文字セットとフォント


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I.      一般事項

(0) パッケージの説明

  このプログラム群はいわゆる「フィルタ・プログラム」で、

  韓国の KS完成型テキスト
  高電社 TechnoMateで作られた(KOA)テキスト
  高電社 Koarean Writerまたはその互換 Shift-KSコードで書かれたテキスト

を、ハングル部を HRローマ字に変換して出力するもの(KSHR,KOAHR,KWHR)、
  (注意:KS完成型、KOA、KWの「テキスト」とは、「ワープロのファイル」とは
別に、ワープロの場合では特に「テキスト」として書き出したものでなければな
りません。(このちがいは、例えば日本語ワープロ「一太郎」でいえば「一太郎
形式」と「テキスト形式」のちがいにあたります)

  それに、このローマ字テキストをまた

  KS完成型に、                                  (HRKS)
  TechoMate(KOA)テキストに、                    (HRKOA)
  KW(Shift-KS)テキストに、                      (HRKW)
  Mac PDS J-Hangulに、                          (HRJH)
  PCVAN PDS HT.COMのコード・ローマ字に、        (HRHT)
  おまけとして花文字に                          (HRBAN)

それぞれ変換するものです。もちろん、後者に与えるローマ字テキストは手書き
であってもかまいません。

  その際、漢字コードの変換が必要な場合は、各ツール内で変換が行なわれます
ので、「ハングル(ローマ字)漢字混じり文」も通すことができます。

  アップロード、ダウンロードの都合を考えて、ライブラリは次の4セットに分
割してあります:

        HRKS/KSHR
        HRKOA/KOAHR
        HRKW/KWHR
        HRJH/HRHT/HRBAN

  このマニュアルは、これらすべてについて共通です。

  ----------------------------------------------------------------------

(1) 一般的な使い方

  以下では、MSDOSのプロンプトに対してコマンドを与えることを前提として説明
します。説明の都合で KSHR, HRKSで例を示しますが、KOA, KWについては「KS」
をそれぞれに読み替えてください。(なお、JHHR, HTHR, BANHRはありません)

  いま、KSテキスト・ファイルの名前が「fileks.txt」だとします。このとき
DOSのプロンプトが出ている状態で

                A> KSHR  TYPE fileks.txt | KSHR

というコマンドを与えると、画面には、ハングル部分はローマ字で、漢字はやは
り漢字のまま、ファイルの内容が表示されます。(KS, KWセットの場合、ここで
漢字コードが Shift-JISに変換されています。その際の新旧漢字の選択について
は、詳細マニュアルを参照のこと)

  同様に
                A> KSHR filehr.txt
または          A> TYPE fileks.txt | KSHR  >filehr.txt

とタイプすると、画面に表示されていた内容が、今度はファイル「filehr.txt」
に取れます。

  一方、単に
                A>KSHR

とやるとプログラムは黙ってしまいますが、これはキーボードからの入力を待っ
ているのです。KSHRの場合、韓国製の ハングル版 DOS上で、キーボードから適当
なハングルを与えてやると、改行ごとに変換結果がローマ字で表示されます。^Z
を入力するとプログラムは終了します。

  この逆向きツールを単に

                A>HRKS

と起動すると、プログラムは同様に黙ってしまいます。このとき、キーボードか
ら適当なローマ字を与えてやると、改行ごとに KS完成型のハングルが画面に表示
されますが、ただしこれは韓国製ハングル版 DOSでなければ、読める文字には見
えません。同様に ^Z を入れると終了します。

  これはいわゆる「フィルタ・プログラム」ですので、パイプとリダイレクトを
組み合わせて、どのような使い方でもできます。
  例えば、高電社 TechnoMateで書かれたハングルのテキスト・ファイル
phyeonji.koaがあるとして、これを次のコマンドにかけると、

                A>KOAHR phyeonji.ks

ファイル phyeonji.ks が韓国製のワープロで読めるようになります。同様に

                A>KSHR phyeonji.kw

とやれば、やはり高電社 Korean Writerまたはその互換システムで読め、

                A>KSHR phyeonji.ht

とやれば、有名な HT.COMでさえハングルが見えます。

  この組合せ方は融通ムゲですので、結局

        KS, KOA, KW いずれかのテキスト・ファイルがあれば、これを一度 HRに
        変換し、それをさらに KS, KOA, KW, JH, HT, BANのいずれかに変換する

ということができます。この一連の変換は、1行のコマンド内でやっても、ファ
イルを介して複数回にわたって行なっても、意味のちがいはありません。

  以上の各「変換」それ自体は、プログラムを実行する環境がどのような DOSで
あっても、正常に動作するはずです。その結果が正しく読めるかどうか(KS完成
型、KW, KOAなど)は、環境によります。

  このツール・セットの中で、ひとつだけ「仲間外れ」のものが HRBANです。こ
のプログラムだけは、次のようなコマンドを受け付けます:

        A>HRBAN an-nyeong-ha-se-yo
                @@           @@           @@             @              
           @@@   @    @@      @     @@@    @           @ @              
          @   @  @     @    @@@            @      @    @ @      @@@@    
          @   @  @     @      @    @@@@@   @      @    @ @     @    @   
          @   @  @@@   @    @@@            @      @ @@@@ @     @    @   
           @@@   @      @@@@  @     @@@    @@@   @ @   @ @     @    @   
                 @                 @   @   @     @ @   @ @      @@@@    
                 @                 @   @   @    @   @  @ @              
           @@             @@@@      @@@    @   @    @  @ @     @   @    
            @            @    @            @           @ @     @   @    
            @            @    @            @           @ @  @@@@@@@@@@@ 
             @@@@@@       @@@@             @             @              

  ただしこのプログラムでも

        A>KSHR KSHR phyeonji.ban

とやれば、花文字がファイルにとれます。

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(2) HRローマ字を介した異なるハングル・コード系の相互変換

  作者は、HRローマ字を中間コードとした、各文字系の間でのハングルの相互交
換ルートを作りたいと考えました。例えば、韓国の BBSでは KS完成型が主流です
が、この文字コードは日本でもアメリカでも、しばしば「読めない」文字でしか
ありません。日本では意外にユーザの多い高電社システムのハングルは、日本で
も機種間、製品間の不一致がみられ、まして韓国、アメリカでは絶望的です。
  そこで、これをいったん「ローマ字」という中間コードに変換して流通できな
いか。ローマ字であれば CompuServeにも乗せられるし、世界中のほとんどすべて
のコンピュータで解読でき、仮に人間が目でみても、どうにか判読できます。

  そこで、「ローマ字」を中間において、その発信側、受信側では、それぞれ自
分のハングル・コード系との変換ツールを用意する。相手側が自分とは異なるコ
ード系だと思われる場合、あるいは通信のメディアが英文字しか通さない場合に
は、通信回線上ではローマ字を使用する。これをハングルに復元するかどうかは
相手次第である − という具合です。

  この HRローマ字系は、たくさんの方の協力をいただいて、現在、上に述べた
段階まで達しました。まだいくつかのツールが欠けていますが、これは需要次第
で対応・作成して行きます。
  また、HRローマ字を入力・解釈して、結果を直接画面に表示するプログラムも
開発されつつあり(QZC04612 平野さんの HRV)、これを使えば、

        A>KSHR  で、介在し
ないものを ---> で示します:

        KS      ===>    HR      ===>    KS  (MSB-set、EUC型の運用)
        KW      ===>    HR      ===>    KW  (高電社、漢字を含む Shift-KS)
        KOA     --->    HR      --->    KOA (Shift-JIS 98外字の一種)
                        HR      --->    HT
                        HR      --->    JH  (ハングルのみ Shift-KS)
                        HR      --->    BAN


  漢字コードの変換が介在する4つのプログラム (KSHR, HRKS, KWHR, HRKW)では、
入力テキストのハングル部はハングル/ローマ字に、漢字(コード)は可能な限
りそれに対応する相手側漢字(コード)に、それぞれ変換します。その際、日・
韓の漢字コードが互いに矛盾する場合には、次のような方針をとりました。(こ
こでは JISとSJISを、KSとKWを同一視します):

        (A) 韓国側が新旧字体を区別していない場合は、KS->JIS変換は原則とし
            て JIS 旧字体を選択するが、ユーザの指定がある場合は新字体を選
            択する(例:「經:経」、「關:関」)
        (A') JIS->KS変換では、日本側の新旧字体にかかわらず、韓国側は「旧
            字体」になる(例:「学」も「學」も KSでは「學」)

        (B) ただし、JISの新旧に対応する2字体が、韓国側 KSでも別の文字と
            して定義されている場合は、ユーザの指定にかかわらず原 KSに対応
            する JISコードを選択する(例:「臺:台」、「萬:万」)
        (B') JIS->KSでは、「正しい」字体が何かにかかわらず、韓国側に対応
            する字体があればそれを選択する(例えば「台湾」は、KS変換後に
            も「台湾」である。その結果韓国人は tae-manでなく thae-manと読
            んで「これはまちがっている」と言うが、変換ツールはそれに関知
            しないぞ)

        (C) 「KSにあるが JISにない漢字」は、ユーザの指定があれば、原 KSコ
             ードの十六進の値を ASCIIテキストとして出力する(例:「竹」カ
             ンムリに「均」は  )
        (C')「JISにはあるが KSにない漢字」は、同様に指定があれば十六進
             ASCIIテキストとして出力する(例:「込」は )
            これらの十六進表現は、再び逆向き変換の際に、もとの文字コード
            に復元される。

        (D) KSでは2重、3重に定義されている漢字が JISにはひとつしかない
            場合、KS->JIS ではそれを選択する。JIS->KSでは、それに対応す
            る漢字の「最初のもの」が選択される(例:日本側「李」は、韓国
            側では ri, iの2ヶ所で定義されているので、JIS->KSでは対応する
            「最初のもの」つまり「李(ri)」が選択される)


  が、例えば韓国側には「楽」「樂」の新旧字体の区別がなく、しかも4種類の
「音」 nak rak ak yo でこの文字を定義しているので、JIS:KS で 2:4 に対応す
るなど、話題と頭痛の種は尽きません。興味のある方は NIFTY/FLM外国語フォー
ラム 4番または5番会議室で話題にしてくださると、プログラムの立場からも有
益です。

  なお、 JISの内部問題である「新JIS、旧JIS」問題は、まったく考慮していま
せん。校閲段階では MS版 DOS/Vと 漢字Talkを使いましたので、基本的には新
JISです。
  韓国側 KS漢字コードの検証は、KS完成型の公式規格書、商品版ワープロ HWP,
HWPC(いわゆる「アレ・ア・ハングル」)、Macの「ハングルTalk」関係ツールを
使用し、数人の方の協力を得て行ないました。

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(4) 著作権など

  (4-1) 歴史のはじまり

  まず、Macの J-Hangulの作者 PDF01301 平塚潔さんの功績を挙げなければなり
ません。
  HR関連ツールは、その当初、彼の一連の JH/KS/HT変換ツール(リファレンスを参
照)の中から、KS完成型のハングル 2350文字に対応する HTローマ字表現を切り
出して、これを HR基本ローマ字表に変換して作成されました。HRローマ字の起源は
ここにあります。つまり、J-Hangulを起点に「異なるハングル・コード間での相
互変換」というプロジェクトのタネを蒔いたのは平塚氏です。
  平塚氏の J-Hangulは、内実において「KS完成型 2350文字のハングルを、
Shift-JISと同様の原則に従ってシフトしたもの」でした。このコード系は、後の
高電社の Korean Writerにも影響を与えたと思われます。
  以後のすべての HR関連ツールは、この JH-HR-KS-HT変換のバリエーションだと
いっても差し支えありません。
  また、HRBANの 12ドット・フォントは、Mac「丸漢」J-Hangul 12ドット・フォ
ントそのものを流用しています。

  (4-2) 漢字コード変換表と校閲者

  KSHR/HRKS, KWHR/HRKW内部の漢字変換表は、下記の PDSに源泉があります。
  この内容を校閲し、品質を高めるのに貢献してくださったのは、NIFTY
GBG00234 森 保生さんです。もちろん、漢字という大物が相手ですので、今後と
もリファインを重ねて行く必要がありますが、現状でも精度・品質は大幅に改善
されています。

  源泉:PCVANで配布された、KS -> SJIS 漢字コード対照表
        最初この表は友人から届いたので、念のためもとの配布者に問い合わせ
        たところ、自由に修正し使ってよい、しかももとの配布者の名前を明ら
        かにする必要もない、という回答を得ました。そこで、この表を先の方
        針で加工して使用しています。

  (4-3) KOAコードの変換表

  KOAHR/HRKOAは、東京外国語大学 朝鮮語学科に在籍中(95/02現在)の村田寛氏
の好意で可能になったものです。
  もともと、コンピュータ上でのハングル処理に熱心な、筑波大学(95/02現在)
の徐尚揆博士が、乱立するハングル・コード間での変換プログラムのサンプルを
用意され、これに村田氏が KOAコードの変換表とその変換ルーチンを追加したも
のがありました。
  KOAHR/HRKOAは、この村田変換テーブルから KOAハングル 2864文字のコード表
を切り出し、それを HRローマ字との対照表に書き直して作成されたプログラムで
あり、この本来の表は村田氏の労力と著作権にかかるものです。

  (4-4) 徐尚揆 188古文字表現とそのフォント

  また、KOAHR/HRKOA, KWHR/HRKWの ver 1.20は、上記 徐尚揆先生が研究の必要
から作成していらっしゃった 188文字の基本的な「外字」表現をローマ字に、そ
のローマ字表現を外字に、それぞれ変換するオプションを含んでいます。
  徐尚揆 188古文字セットとそのローマ字表現、それに先生ご自身の制作による
KOA 188外字フォントについては、このマニュアルのその項を参照してください。

  (4-5) KW/KS変換と徐尚揆 188外字の KW移植

  KWHR/HRKWの KWプロパーな部分、つまり Shift-KSと KSとの変換部、それに、
徐尚揆 188外字相当文字コード部、さらにこの 188外字フォント本体の KWへの移
植については、全面的に HGD01064 牧尾清さんの労力によるものです。これにつ
いては、やはりその項を参照してください。

  (4-6) 以上の基本部と統合

  これらのプログラムの基本部分のコーディング、およびソース・コードの統合
を行なったのは私(水野)です。これらのプログラム群の著作権はこの集団にあ
り、私はこの集団を代表して配布していると考えます。上記の各部分については、
原権利がそのオリジナル作者にあり、プログラム・コードの基本部が私の責任に
属します(ただしこの責任とは、プログラムを使用する方の民法上の権利を意味
するものではありません - つまり、プログラムにミスがあれば善意をもって対処
しますが、おカネを請求されても知らん・という意味です)。

  このプログラムは、オブジェクト、ソース・コード、ドキュメントにわたって、
いわゆるフリー・ソフトであり、使用・再配布にあたって著作権者の承認を得る
必要はありません。ただし、営利目的でないことが条件です。個人レベルでの使
い方は制限しません。営業マンが、営業のついでに「個人的に」配布するのはか
まいませんが、組織的に使用するまたはそれを検討する、あるいは商取引の一部
に介在させる場合には、必ず作者らにご相談くださるようお願い申し上げます。

  いずれの場合にも、配布する際は必ず、付属するドキュメント類も同時に配布
してください。

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(5) PDSリファレンスと解題

  以下、HRローマ字系に直接関連するものだけを挙げます。

(5-1) HRローマ字の詳細な定義と説明
 FLMライブラリ1番
  27  JCD01543 93/09/24   29294   T HANGUL  .TXT ハングルのローマ字試案

        HRローマ字の当初の提案文書でした。遠くない将来に書き直したいと思
        っていますが、本質的には現在も変更はありません。より簡潔な説明で
        最新のものが、このファイル末尾にあります。

(5-2) HTローマ字を入力して、画面にハングルを表示するプログラム HT.COM
 FLMライブラリ5番
  138  HFB02416 93/10/27   16128   B HT130J.EXE ローマ字をハングルに変換(J3100版)
  137  HFB02416 93/10/27   16128   B HT130V.EXE ローマ字をハングルに変換(DOS/V版)
  136  HFB02416 93/10/27   16256   B HT130P.EXE ローマ字でハングルを表示(PC98版)

        PCVANで開発され現在も大きな勢力を誇る、「ハングルをある種のローマ
        字で表現しておくと、それを本当にハングルで画面に表示(またはプリ
        ンタに出力)してくれる」プログラム群です。エディタ機能は持たない
        いわゆるビューワの一種ですが、根強い人気を保っています。

(5-3) J-Hangulライブラリ
 FLMライブラリ6番
  30  PDF01301 93/07/08    9856   B ハングル変換辞書(EGBridge用)
  26  HFD03066 93/05/24   22400   B ハングル入力辞書(Kotoeri)/KTHangul
  25  PDF01301 93/05/24  131072   B SweetJAM用ハングル表示ツール
  21  PDF01301 93/05/17   97280   B 漢字Talk用ハングル表示ツール

        日本語環境の Macでハングルの入出力を行なうもので、KLKが市販されて
        いない現在(94/12)、「Macでハングルが出る」手段のひとつとして、現
        在も一部のユーザの間で使われています。
        ハングルのコード系としてはやや特殊なもの(JIS漢字コードの一部をハ
        ングルに差し替え、結果的に KS完成型ハングル部を Shift-JISと同じ論
        理でシフトさせたもの)を使用するため、このハングルを他の世界と流
        通させるために作者自身の用意した変換ツールが、次のものです。

(5-4) J-Hangulをネットワーク上で流通させるための指示とそのツール
 FLMライブラリ6番
  29  PDF01301 93/06/12   12032   80 B Macによるハングル表示利用ガイド
 FLMライブラリ5番
  93  PDF01301 93/06/19   34576   10 B HTRANS.LZH MACハングル=>HT表記 SED SCRIPT
                                                    (上記の「利用ガイド」付き)
        これらは、前者で基本方針を示し、後者でそれを実現するものです。後
        者には J-Hangulと HTローマ字、J-Hangulと KS完成型との間で変換を行
        なう SED用スクリプトが含まれています。

(5-5) 高電社 Korean Writer 互換 Shift-KSのフリー・ウェア
 FLMライブラリ5番
 218  HGD01064 95/01/19   36428   36 B MKHAN110.LZH KS完成型FONTを日本語環境で
 209  HGD01064 94/12/16  409370   32 B KSHANGUL.LZH BM形式 KS完成型FONT

  高電社の Korean Writerと同じ文字コード系で、フリー・フォントを使ってハ
ングルの表示・入力を実現するシステムです。Macの J-Hangulが、Windowsと
DOS/Vでは完全な漢字・記号付きセットになったと考えることができます。

  #209は日本語TeX用 16/24dot フォントセット
        BM形式フォントデータファイル、Shift-JIS, JIS 用のタグファイル生成
        ツールのセット。フォントは、SONY/大宇の X-Window FONT donation 版
  #218はそのフォントデータを、利用して
        ・日本IBM版以外の WIN3.1J 用 16/18/20/24dot フォントとして、
        ・日本IBM版の WIN3.1J 用 16dot フォントとして
        ・WIN3.1E + WIN/V 用の 16dot フォントとして
        ・DOS/V + V-Text 用の 16/24dot フォントとして
 利用するための、フォントファイル生成ツールキット

  これに続いて、外字キット(徐尚揆 188外字の項を参照)およびフォント修正
版、ハングル入力用辞書が用意されていますので、このライブラリと前後して作
者 牧尾さんからアップロードされる見込みです:

        MKHAN115.LZH KS完成型FONT修正+古文字キット
        KSDIC100.LZH Shift-KS単ハングル変換辞書

/* end of part I. */

==========================================================================

II. HRツール群 詳細マニュアル

  以下では、ツール・セットを代表させて KSHRの例を示します。他のツールでは、
これを xxHR、または HRxx( xx は KS, KW, KOA など )に読み替えてください。

----------------------------------------------------------------------

文法:
syntax:    KSHR  []

 標準入力および標準出力しか使いませんので、ファイル名などを直接指定する
ことはできません。ファイルを読む、あるいはファイルに出力する場合には、適
当に OSのリダイレクト機能を使ってください:

        例:    KSHR jsfile.txt

  ただし HRBANだけは

        HRBAN han-geul phyo-hyeon

のように、コマンドに目的語を指定でき、この目的語が花文字になります。
HRBANに目的語をつけない場合の文法は、KSHRと同様です。


コマンド行オプション:

        -? または //?        help this and exit
                             簡単なヘルプ・メッセージが表示されます

        この他のオプションは、後に述べるテキスト中オプション指定と、まっ
        たく同一です。ただし、テキスト中に埋めこむ書式は //xxx ですが、コ
        マンド行中では -xxx と表現することができます。//xxx と書いた場合
        と -xxx と書いた場合の意味のちがいはありません。

        例:    KSHR //capon //norm file.hr
        (できたファイル file.hr には、//caponの指定が埋めこまれているの
          で、このファイルを再び処理するときはオプションを指定する必要は
          ない)

  //に続くオプション名それ自体は、大文字でも小文字でもかまいません。同一
または対立する指示が、テキスト中に何度現われてもかまいません。ただし、こ
れらは、空白を除いて「その」行の先頭になければなりません。また、この指定
が先頭にある行は、「変換」の対象とならず透過出力されます。従って、意味の
あるテキストはその行内には書けません。なお「空白」とは半角のスペースおよ
びタブです。全角スペースは空白とみなされません。


個別のオプションの説明

        //capon         output UpperCase as delimitor
                KSHR, KWHR, KOAHR(以下「HRジェネレータ」と呼ぶ)は、デフ
                ォルトでハングルをすべて小文字のローマ字に変換します。が、
                このオプションを指定すると、ハングルの活字単位で文字の先
                頭に大文字を使用し、また「区切り記号」を生成しなくなりま
                す。例えば同一のハングル入力に対して、次の2種類のローマ
                字出力を選択できます:

                        tae-han-min-guk
                        jo-seon-min-ju-ju-eui-in-min-gong-hwa-guk
                        na-neun hak-kyo-e kan-da

                        //capon
                        TaeHanMinGuk
                        JoSeonMinJuJuEuiInMinGongHwaGuk
                        NaNeun HakKyoE KanDa

                HRKS, HRKW, HRKOA, HRJH, HRHT, HRBAN(以下「HRスキャナ」
                と呼ぶ)では、特にこのオプションを指定しない場合、デフォ
                ルトで次の入力をすべて正しいものとして受け入れます:

                        tae-han-min-guk
                        jo-seon-min-ju-ju-eui-in-min-gong-hwa-guk
                        TaeHanMinGuk
                        JoSeonMinJuJuEuiInMinGongHwaGuk
                        TaeHan-MinGuk
                        JoSeon-MinJuJuEui-InMin-KongHwaGuk


        //capoff        use delimitor instead for UpperCase   default
                HRジェネレータでは //caponの指定の逆、つまり小文字のロー
                マ字と「区切り文字」を出力します。

                HRスキャナでは、このオプションに出会うと、ローマ字の大文
                字・小文字の区別を無視します。全文が大文字で書かれている
                ローマ字を入力するときは、このオプションを指定しなければ
                なりません。
                注意:大・小を区別しませんので、例えば次のローマ字は誤読
                されます:      (入力) Han ManhEun I SeSang
                                (誤読) han man-heun i se-sang
                                (正解) han manh-eun i se-sang

        //delim[=]      use  for roman delimiter. default '-'
                HRジェネレータでは、ハングルをローマ字に変換する際に、デ
                フォルトでは文字単位に区切り記号「-」を挿入します。このオ
                プションを指定すると、「区切り記号」に指定した文字 を
                使用します。

                例:    //delim '       区切り記号に「'」を使用する
                          han manh'eun i se'sang ya'sok'han nim'a
                        //delim = /                 「/」を使用する
                          han manh/eun i se/sang ya/sok/han nim/a
                        //delim = _                 「_」を使用する
                          han manh_eun i se_sang ya_sok_han nim_a

                HRスキャナは、解釈に支障のない限り「区切り記号」の省略を
                認めますが、一般的には文字間にこの記号があることを期待し
                ています。このオプションが指定されると、スキャナは を
                区切り記号とみなします。

                には、半角文字だけを指定できます。半角であれば何でもか
                まいませんが、ハングル字母に対応するローマ字と同じものを
                指定してはいけません。また半角カナなど、ASCIIコード 128バ
                イトの範囲外の文字を使うのも、例えば CompuServeにのせるこ
                とを考えると勧められません。

                特殊な場合として、に何の文字も指定しないと、半角スペー
                スが区切り記号として使われます。ただしこれを使うと、人間
                の見た目に誤解しやすくなるので勧めません。(意味のあるス
                ペースと、区切り記号として生成されたスペース)


        //hron[=]  specify 'HR-on' mark.           default "]"
        //hroff[=] specify 'HR-off' mark.          default "["
                HRジェネレータはデフォルトで、入力テキストの中に半角の文
                字(ASCII文字)、特に英文字を発見すると、HRスキャナのため
                に「ここから横文字はハングルのローマ字ではないよ」という
                意味の(1文字だけの)文字列 "[" を出力します。この後、再
                びハングルに出会うと、「ここからはハングルのローマ字だよ」
                という意味で文字列 "]" を出力します。
                  例:
                  yeo-gi-neun han-geul, [but this is not Hangul-Roman.]

                HRスキャナは、"["に出会うとそこから英文字の解釈を中断して
                透過させ、再び "]"に出会うと、またハングルのローマ字とし
                て解釈をはじめます(この場合、[ ... ] の中に漢字や記号が
                含まれていてもかまいません)。
                  例:
                  cham-go mun-heon ["Project-HR No.4 Nifty/FLM 会議室 .."]

                しかし、入力テキスト(ハングル原テキスト)に "[]"が使われ
                ている場合には、この記号を避けなければなりません。このよ
                うな場合、例えば:

                  //hron  >>
                  //hroff <<

                と指定しておくと、次のような出力が得られます:

                  yeo-gi-neun han-geul, <>

                この指定は、この指定をするコマンド行とともにローマ字解釈
                プログラムに渡されて行きますので、解釈時にも正しく処理さ
                れます。

                指定する文字列 の長さは、最大(半角で)19文字。大
                文字・小文字、半角・全角はすべて区別されます。ただし、文
                字系の異なる世界への転送が目的なので、全角文字(ハングル
                そのものや漢字、全角記号)や特殊記号(半角カナ、IBM-PCや
                Macの特殊文字、モザイク文字など)を指定してはいけません。

                注意:現在版の問題点
                //hron, //hroff オプションに与えるのは文字列です。現在の
                HRツール群は、この文字列中の「空白」をチェックしません。
                従って、例えばファイル中に

                        //hron = xxx     「ここからローマ字だよ」記号

                のように表現すると "xxx     「ここからローマ字だよ」記号"
                という長い文字列だと認識されて、この場合(半角)「19文字」
                の制限を越えてエラーになります。

        //nath[=]
                ハングルの単独字母の表現については、その項を参照してくだ
                さい。
                HRジェネレータは、入力テキスト中の単独字母に出会うと、単
                独字母を意味するデフォルトの記号 * を出力し、HRスキャナも
                同様に解釈します。
                このオプションで、このプレフィクスを変更できます。

                例:
                        *s-*a-*r-*a-*ng = sa-rang       (デフォルト)

                        //nath %
                        %s-%a-%r-%a-%ng = sa-rang

        //trans            translate input              default
        //notrans          do not translate input
                HRジェネレータ、HRスキャナともに、デフォルトでは入力をハ
                ングルまたはそのローマ字として変換を、また必要なら漢字コ
                ードの変換をしようとします。特に漢字コードの変換は、たと
                え英文脈の中でも行なわれます。

                //notrans を指定すると、その時点で一切の「変換」を中止し
                て、入力テキストを単に透過出力します。
                //trans を指定すると、その時点で再び変換を開始します。

                このオプションは、同一の入力ファイル内に、ある文字コード
                と、他の文字コードが混在しているときに使います。

                例えば「日本のパソ通に入って、そこのゲートウェイから韓国
                のパソ通にアクセスしたが、その間ずっとログを取りつづけて
                いた」ファイルを KSHRに入力する場合。
                この場合、このファイルの先頭、またはプログラム起動時のコ
                マンド行で //notrans を指定します。
                テキスト上では、韓国の BBSに切り替わる直前に //trans を挿
                入します。
                この指定を随時くりかえせば、出力は「ASCII, JIS漢字および
                HRローマ字」のファイルとなって、日本語環境で読めるように
                なります。

                この他、ハングル英文混在のテキストで英語部分が長いとき、
                英文の前の行に //notrans, 英文の終わった次の行に //trans
                を指定すると、出力のハングル on/offマークの頻出を避けられ
                ます。

        //optthru       pass //options thru to output,  default
        //optrm         remove //options out of output
                デフォルトで、オプション一般は透過して出力にコピーされま
                す。
                これが目障りな場合は、//optrmを指定すると、出力側には出な
                くなります。
                //optrmを指定した時のプログラムの動作は、「すべてのオプシ
                ョンの指示に従い(動作して)、かつそのオプション行自体は
                出力しない」です。


一部のツールにのみ有効なオプション

HRジェネレータにのみ意味のあるオプション

        以下のオプションは、HRジェネレータでのみ意味を持ちます。
        他のプログラムはこれらのオプションを認識し副作用は起こしませんが、
        動作にも変化はありません。

        //vvoice           "hak-kyo ga-seo gong-bu-han-da"
        //nvoice           "hak-kyo ka-seo kong-bu-han-da" default
        //norm             "hak-kyo ka-seo kong-pu-han-ta"
                朝鮮語/韓国語の特徴のひとつに、無声音と有声音の交替、いわ
                ゆる清音と濁音の交替があります。

                HRジェネレータへのこの3つのオプションで、生成されるロー
                マ字のこの交替の程度を選択できます:

                //vvoice
                  hak-kyo ga-seo su-hag-eul gong-bu-han-da
                //nvoice  (default)
                  hak-kyo ka-seo su-hag-eul kong-bu-han-da
                //norm
                  hak-kyo ka-seo su-hak-eul kong-pu-han-ta

                このうち //normは、プログラムが内部的に使用している「規範
                表現」です。これは機械的な意味での原始表現であり、人間が
                「読む」ことは考えていません。特殊な場合(例えば、KS完成
                型の 全文字のローマ字リストを作るなど)にしか使うことはな
                いと思いますし、またすすめません。

                なお、hak-gyoや hag-gyoと出力するオプションはありません。
                HRジェネレータは、「有声音に挟まれるものは g, d, b, それ
                以外では k, t, p」を生成します。
                ただし、hak-gyoや hag-gyoも、HRスキャナでは正しく解釈され
                ます。

漢字コードの変換が介在する場合にのみ有効なオプション

        以下のオプションは、漢字コードの変換の介在するプログラム (KSHR,
        HRKS, KWHR, HRKW)でのみ意味を持ちます。漢字コードを変換しない他の
        プログラムはこれらのオプションを認識し副作用は起こしませんが、動
        作にも変化はありません。

        //dump             dump code in Hex if untranslatable
                プログラムはデフォルトで、変換不能な文字コード(韓国側に
                あるが日本側にない、またはその逆)に出会ったとき、"nq"と
                いう文字列を出力します。また、明らかに「異常な」文字コー
                ドに出会ったときは "xx"という文字列を出力します。

                こうして「変換不能」で文字バケをおこしたものは、再び機械
                的な方法でもとにもどすことはできません。

                そこで、変換はしたが将来ふたたび復元する必要がある場合に
                は、このオプションを指定してください。このときプログラム
                は、変換不能文字に出会うと、その文字の十六進数を
                                
                といった形式で出力します。この文字列は、対応する逆向き変
                換の際、もとの文字コードに復元されます(その際、特にオプ
                ションを指定する必要はありません)。

        //quiet, //q       suppress warning messages
                プログラムは、上記の「変換不能」な文字に出会うと、饒舌な
                警告メッセージを表示してきます。この警告は、変換不能な文
                字1つについて1行表示されるので、場合によっては画面は警
                告ばかりで読めなくなります。

                このオプションを指定すると、警告メッセージが表示されなく
                なります。

                なお、警告メッセージは「標準エラー出力」に出ているので、
                次の場合

                        KSHR  allhr.txt //norm

                画面にはたくさんの警告メッセージが流れて行きますが、ファ
                イルには変換結果がとれます。逆に、MSDOSでは、警告メッセー
                ジだけはファイルにとれないようです。

KSHR, KWHRにのみ有効なオプション

        以下のオプションは、KS漢字コードから JISへの変換を行なう KSHR,
        KWHRでのみ意味を持ちます。漢字コードの変換を必要としない他のプロ
        グラムはこれらのオプションを認識し副作用は起こしませんが、動作に
        も変化はありません。

        //jnew             output S/JIS new-style kanji
        //jold             output S/JIS old-style kanji    default
                入力テキストの漢字コードに出会ったときの、変換先の JIS漢
                字の新・旧字体を指定します。デフォルトは //jold、つまり何
                も指定しなければ、旧字体が選択されます。

                //jnewを与えると、原則として新字体が選択されます。ただし、
                これを指定しても、漢字は相変わらず旧字体のままであること
                があります。これは、韓国の KSコードが日本と同様に新旧2字
                体を定義している場合です。

KOAHR/HRKOA, KWHR/HRKWにのみ有効なオプション

        以下のオプションは、ver 1.20では KOA, KW関連ツールにのみ有効です。
        他のプログラムはこれらのオプションを認識し副作用は起こしませんが、
        動作にも変化はありません。

        //seox  handles Seo Sang-Gyu 188 mid-age Hangul
                このオプションが指定されると、プログラムは、現代ハングル
                の範囲を越えて、徐尚揆博士の選定による基本 188文字のハン
                グル外字コードとそのローマ字を認識、生成します。
                このオプションはデフォルトではセットされていませんので、
                特に指定しないとこの動作は起こりません。

                徐尚揆 188外字・古文字については、その項を参照してくださ
                い。

                注意1:現在、このオプションの裏返し、つまり「徐尚揆 188
                古文字を認識しない(この機能を停止する)」オプションはあ
                りません。従って、一度 //seoxオプションを指定すると取り消
                せません。

                注意2://seoxオプションが有効になっているときは、古文字
                綴りが優先されるので、区切り記号が省略されたローマ字の解
                釈では次のような不都合が生じることがあります:

                                現代綴り        //seox
                                --------        --------
                yeopseo         yeop-seo        yeo-pseo
                                              (ただし、この字体は 188外字
                                                に含まれないので 変換不能)

HRBANにのみ有効なオプション

        以下のオプションは、HRBANにのみ有効です。
        他のプログラムはこれらのオプションを認識しません。他のプログラム
        にこれらのオプションを、コマンド行中で指定すると動作拒否し、テキ
        スト中で指定すると無視します。

        //banw[=]
                HRBANは、12ドットの花文字でハングルを描画しますが、その際、
                画面の幅をデフォルト 80桁と仮定して、勝手に改行を挿入して
                きます。
                このオプションを指定するとこの画面幅を変更できます。
                例えばプリンタに 132桁出力できれば、次のように 132桁をフ
                ルに使えます:

                A>HRBAN han-manh-eun i sesang ya-sok-han nim-a //banw=132 >PRN 

                なおこの例では、132桁でも "nim-a"は2行めにまわりこみます。
                プリンタの印字ピッチをつめ、//banw=N の N を適当に調整し
                てください。上限は 256です。

        //banc[=]
                HRBANは、デフォルトで花文字のドットに '@' を使います。
                このオプションで、任意の1文字 を指定できます。
                例:

                A>HRBAN han-geul //banc=e
                  eee   ee     eeeeee    
                         e          e    
                 eeeee   e          e    
                  eee    e          e    
                 e   e   eee             
                  eee    e   eeeeeeeeeee 
                         e               
                         e     eeeeee    
                   ee               e    
                    e          eeeeee    
                    e           e        
                     eeeeee     eeeeee   

                 に指定できるのは半角文字だけです。もし全角文字を与え
                ると、表示結果が文字バケします。

意味を失ったオプション

        次のオプションは、HRセット ver 1.20では意味を持ちません。プログラ
        ムは、過去のバッチ・ファイル等との互換性のためこのオプションを認
        識しますが、動作には変化がありません。

                //vtrig
                //ntrig

----------------------------------------------------------------------

デフォルト設定しか使えない HRツールへの対処方法

  HR基本ツール・セット ver 1.20 では、オプションの内容、文法などもこのセ
ット内では統一されています。が、今後 HR関連ツールは、現在までの作者らとは
別のところで開発される可能性があり、現に HRV(QZC04612 平野さん)の開発テ
スト版も出ています。

  これら、今後出現するツール群では、以上のオプションがすべてサポートされ
るとは限りません。多くの場合、基本的なデフォルト・セットで動作すると思わ
れます。
  そこで私(水野)自身は、「HRローマ字のバリエーションを標準的な綴り、そ
の他に変換するツール」HRHRを構想中ですが、これもフリー・ソフトの常で、い
つになるかはわかりません。

  例えば HRVに、既存のローマ字ファイルを与えてハングル表示させたい場合、
そのファイルの内容が次のようなものであったらどうするか?

        //delim _
        ha_neul_gwa pa_ram_gwa pyeol_gwa si (序詩)
                                Yun Dong Ju
        juk_neun nal_kka_ji ha_neul_eul u_reo_reo
        han jeom pu_kkeu_reom_i eops_ki_reul,
        iph_sae_e i_neun pa_ram_e_do
        na_neun koe_ro_wa_haess_ta.
        //capon
        PyeolEul NoRaeHaNeun MaEumEuRo
        MoDeun JugEoGaNeun KeosEul SaRangHaeYaJi
        KeuRiGo NaHanThe JuEoJin KilEul
        KeolEoYaGessTa

        ONeulBamEDo PyeolI PaRamE SeuChiUnDa.

  この場合(このファイル名を haneul.optとします)次のように、一度何らかの
他のハングル・コードに変換した後に、再びローマ字に変換してください:

        A>HRKS //optrm HRKS //optrm haneul.std
        A>HRKS //optrm >

追記:ver 1.20までの追加仕様
        ハングルの単独字母は、
        ・単独字母の前には、デフォルトで記号 * を置く
                例:    *k, *n, *a, *h
        ・この記号は、ユーザの指定で他の記号に置き換えることができる。こ
          の方法は、具体的なプログラムのマニュアルに従う。
        ・(単独字母一覧はこの付録を参照)
                        

(2) 例文

 以下に、例文を示します:

        Na-bo-gi-ga yeok-kyeo-wo    Ka-sil ttae-e-neun
        Mal-eops-i koi              Po-nae deu-ri-u-ri-da

 NIFTYの旧外国語フォーラム2番会議室での議論('93/9)以後、音節(ハングル
活字単位)の区切り記号はデフォルトで上記のようになりました。ただし、ユー
ザが自分でも指定できる約束ですので、次のような指示と表現ができます:

        //delim '
        Na'bo'gi'ga yeok'kyeo'wo    Ka'sil ttae'e'neun
        Mal'eops'i koi              Po'nae deu'ri'u'ri'da

        //delim _
        Na_bo_gi_ga yeok_kyeo_wo    Ka_sil ttae_e_neun
        Mal_eops_i koi              Po_nae deu_ri_u_ri_da

(3) 区切り記号の省略

 人間の「読み書き」に耐えるローマ字という要求から、「書く」立場からは適
当に省略ができなければなりません:

        //delim -
        Nabogiga yeok-kyeowo    Kasil ttaeeneun
        Mal-eops-i koi          Bonae deuriurida

 これは、機械が読み違えない限界まで省略できますが、やりすぎると今度は読
みにくくなります。

 「機械が読み違えない限界」とは、「機械に判断できる限界」であり、ローマ
字がハングルの2ボル式キーボードと矛盾する点です。この限界を要約すると次
のようになります:

 ・母音の直前の子音は、(区切らない限り)初声になる
        例:    nabogiga        --->    (na)(bo)(gi)(ga)
                jiban           --->    (ji)(ban)       (誤)
                jib-an          --->    (jib)(an)

 ・[kk, tt, pp, ss, jj, kh, th, ph]は、(区切らない限り)絶対に離れない
        例:    hakkyo          --->    (ha)(kkyo)      (誤)
                hak-kyo         --->    (hak)(kyo)

 ・2重母音も、(区切らない限り)くっつきたがる
        例:    padae kanda     --->    (pa)(dae)..     (誤)
                pada-e kanda    --->    (pa)(da)(e)..

 この3点を念頭に、「大丈夫かな」と不安なところには区切り記号を積極的に
挿入した方が、賢明です。

  HRジェネレータでは、ハングルの文字単位で必ず区切り記号を出力します。
 「最小限の区切り記号を生成する」オプションはありません。

        -----------------------------------------------------

付録1:HRツール群 ver 1.20でのハングル単独字母の表現

  KS完成型の定義している以下のものを生成、認識する。完成した字体を構成す
るときと同様、toen-sori, kheo-sen-sori以外は k/g, t/d, p/b, r/l の交替は
任意。ただしローマ字生成時は以下のものを生成する。

  現代子音:
        *k *kk *ks *n *nj *nh *t *tt *r *rk *rm *rp *rs *rth *rph *rh *m
        *p *pp*ps *s *ss *0(*ng) *j *jj *ch *kh *th *ph *h

        注意:  *0は初声, *ngは終声。ただし KS完成型では同一なので、ロー
                マ字生成時は *0 を選択。

  現代母音:
        *a *ae *ya *yae *eo *e *yeo *ye *o *wa *wae *oe *yo *u *wo *we
        *wi *yu *eu *eui *i 

  古子音:
        *nn *nt *ns *nz *rks *rt *rps *rz *rq *mp *ms *mz *mng *pk *pt
        *psk *pst *pj *pth *png *ppng *sk *sn *st *sp *sj *z *00 (*ngng)
        *gn *ngs *ngz *phng *hh (*qq) *q

        注意:  *mng            長方形にマル
                *png            軽唇音、p+マル(いわゆる[β])
                *ppng           その並書
                *gn             爆弾(マルの上につまみ)
                *00 (*ngng)     マルまたは爆弾の並書
                *q              マルの上に横線( ナベブタのつまみを除いたもの)
                *hh (*qq)       *h または *q の並書。生成するのは *hh

  古母音:
        *yoya *yoyae *yoi *yuyeo *yuye *yui *@ *@i

        注意:  *@ はアレア


付録2: ver 1.20での徐尚揆古文字 188文字セットとそのフォント

  徐尚揆 188古文字セットは、同先生が PC98 高電社 TechnoMateシステム(KOA
コード)上で作成されたユーザ外字セットに起源があります。このシステムでの
外字は、そのシステムで使用するプリンタと密接な関係にあり、その理由で外字
総数が 188に制限されていました。この厳しい制限の中で、同先生のライフ・ワ
ークの一部である「老乞大」刊本6種、「朴通事」1種のテキストが入力、表示、
さらにデータ・ベース処理され、DTPでの出版が行なわれて、これが日本時代の同
先生の業績の主要部分を占めています。
  従って、この外字セットは、16世紀以後のハングルの宝庫といえるこれら出版
物のテキストを表現するのに「充分ではないが必要最低限」を満たすものです。
15世紀、訓民正音のテキストを表現するにはまだ多くのものが不足しますが、16
世紀から 20世紀初頭までの文献を扱うには、文字どおり「必要最低限」なセット
です。

  この外字セットのフォントは KOA TechnoMate用のものをまず徐先生が作成され、
次に、牧尾清さんの尽力によって、やはり高電社 Korean Writerで使える日本語
Windows外字セットに、さらに DOS版である FONTX外字セットに移植されました。
この KOAおよび KWの外字フォント・セットは、牧尾さんから別途このライブラリ
にアップロードされます。
  HRツール・セットもこれに対応し、KOA, KWツール群では //seoxオプションを
指定することで、この外字コードとそのローマ字表現を、双方向で変換処理でき
ます。

  このセットは
  (1) もっとも基本的で頻出する古文字の字体、およびその特殊部品
  (2) 稀な文字の中でも出現頻度が比較的高く、徐先生の出版に従って取捨選択
      されたもの
の2つの部分から構成されています。

  (1) のうち「特殊部品」とは、古文字に特有な skV, stV, spV, sjV, .. の冒
頭の s や、pskV, pstV, .. の ps を、既存の現代文字体と組合せて表現するも
のと、同様に終声のそれを表現するための部品で、この仕掛けによって、188文字
という制限が大きく緩和されます。

  (2) の外字には、(1) の特殊部品で表現できるが単独フォントにすることによ
ってより美しい字体が得られるもの(stoなど)、それに (1) の基本セットには
漏れたが、稀に出現するもの(th@lなど)が含まれます。

  以下に、徐尚揆 188外字セットに対応するローマ字表現を示します。なお、こ
こではおおむね ka-na-da順に並べましたが、変換後の外字コードは必ずしもこの
順ではありませんのでご注意ください。


(1)  第1のグループ:基本的なもの

        (1-1) 頻出文字
        k@      k@n     k@t     k@l     k@m     k@s     k@i
        n@      n@n     n@l     n@m     n@s     n@i
        t@      t@n     t@t     t@l     t@m     t@s     t@i
        r@      r@n     r@l     r@m     r@s     r@i
        m@      m@n     m@t     m@l     m@s     m@i     m@in    m@ing 
        p@      p@l     p@i     p@ik
        s@      s@n     s@l     s@m     s@s     s@i     s@ing
        z@      z@l     z@m
        za      zae     zeo     zeu     zi      zin     zil
        @       @l      @m      @i
        j@      j@k     j@n     j@m     j@s     j@i
        ch@     ch@n    ch@l    ch@m    ch@s    ch@i
        kh@
        th@     th@n    th@s    th@i
        ph@     ph@n    ph@l    ph@i
        h@      h@k     h@n     h@l     h@m     h@i     h@ing

        (1-2) 複合子音の構成要素
          初声の prefixに使うもの4種   *_p     *_s     *_ps    *_sp
          終声の sufix に使うもの3種   *k_     *p_     *s_ 

(2) 第2のグループ:補遺

        kams    kolp    keuin   keuns
        sk@ 
        n@ls    nyeons
        t@in    t@ing   t@is    t@k     t@lk    t@lp    t@ls
        tans    tyangs  tyes    teuis
        st@     st@n    sto
        r@ing   reums 
        m@ik    m@ip    m@is    mans    mals    meuls 
        p@n     p@lk    p@in    p@is 
        peuis
        sp@l 
        s@lm    s@lp    s@p     s@ik    s@in 
        sans    swang   syoi
        ss@
        ps@     ps@l    pseu 
        z@n     z@ms    z@p     z@i 
        zaes    zeom    zyeo    zyeon   zo      zom     zu      zyuk 
        zeun    zeul    zeum    zeui    zim     zis
        @n      @p      @ik     @is
        ans     wat     wols    uls     euns 
        gni (*gn + *i)
        j@p     j@in    j@is    jeulk 
        ch@ls   ch@ik   chyui   chyul 
        kh@s    kh@i
        th@l    th@is   thyeos  thyuk
        ph@ls 
        h@lk    h@in    h@is
        *CX (漢字の部品)

  このマニュアルの同梱の sample.hrファイルの末尾には、上記のローマ字表現
による「老乞大」テキストが含まれています。これは、

        A>HRKOA sample.koa      ---> ファイルにとって TechnoMateで
        A>HRKW   画面に
        A>HRKW  sample.kw       ---> ファイルに

で、古文字ハングルに復元されます。なお、KWに変換したときは、「KOA標準文字
セットにはあるが KW(KS完成型)文字セットにはない」ハングル字体が、ローマ字
のまま残ります。これに該当する現代ハングル字体は、計数的には 560文字にの
ぼり、残念ながら現在は解決の方法はありません。

/* end of file */
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