東アジアにおける近代と国民国家

− 朝鮮半島のナショナリズムと主権国家化を中心にー

はじめに

 ○ 東アジアの近代化
 ○ 東アジアにおける韓国

第1章 前近代の韓国

第1節 朝貢システムの中の韓国
 ○ 朝貢システムの特徴 − 徳治の領域と法治の領域
  1)中華帝国の物理的限界
  2)帝国の理論的拡張
 ○ 海禁の登場& − 「閉ざされた領域」の確立
  1)弱体な中華帝国
  2)科挙の巡礼圏
  3)一般住民の移動圏

第2節 朝貢体制下の韓国
 ○ 典型的な朝貢国
  1)フィクションの忠実な履行 − 儀式・元号・朝貢
  2)「天朝之臣」としての意識
 ○ 「小」中華意識の成立と衛正斥邪思想
  1)軍事的敗北と理論的軽蔑 − 清朝の登場
  2)「北伐」の現実的挫折と学問的定着

第2章 主権国家への道

第1節 開国と開化を巡って
 ○ 「小国」における開国の論理
  1)開化なき開国と富国強兵の欠如
  2)儒教的レッセフェール
 ○ 「上からの近代化」とソフトステート
  1)1880年代の改革の模索
  2)資源動員力の決定的不足と儒教的レッセフェールへの回帰

第2節 高宗の勢力均衡政策と大韓帝国
 ○ 列強の利用と列強の介入
  1)壬午軍乱と二つの開化派
  2)国際的勢力均衡 − 日本・清国・ロシア・アメリカ
    (壬午軍乱、甲申政変、露朝密約、大院君還国、日清戦争、露館播遷、
     独立協会粛清、大韓帝国)
 ○ 高宗の成功
  1)国内における勢力均衡
    守旧派=衛正斥邪派・義兵派
    急進開化派(金玉均・朴泳孝等)=非氏系有力戚族=日本
    穏健開化派(金允植・魚允中等)=テクノクラート=清国
    貞洞派(朴定陽・李允用・李完用)=新進外務官僚=ロシア・アメリカ    
    東学=農民反乱大院君派
  2)王権の主導権確立 − 高宗の勝利
    国際的=主権国家の獲得
    国内的=主要敵対勢力の排斥
  3)「力なき独裁」の確立
    韓国から見た日清戦争と日露戦争の相違
    敗退残存勢力の結集=親日派の成立

第3章 ネーションの確定

第1節 小中華意識の克服
 ○ 衛正斥邪思想の政治的・物理的敗北
  1)勢力均衡の一アクターとしての儒林勢力
  2)第一次義兵運動の挫折
 ○ 東学の登場と限界
  1)「天乃人」と両常賎3層造の理論的否定
  2)東学の親日化

第2節 臣民意識の登場
 ○ 国内政治構造の単純化
  1)有力戚族の衰退と高宗側近の台閣掌握
 ○ 第2次義兵戦争
  1)「敵」の明確化 − 日本の覇権確立
  2)「五百年臣民」の登場 − 「朝鮮人」の範囲確立

第3節 臣民からネーションへ
 ○ 韓国併合の衝撃
  1)王権への不満噴出
  2)「公族」と「朝鮮貴族」
 ○ 三一運動からの脱落
  1)李垠の婚姻
  2)義親王の脱出失敗
  3)「大韓民国臨時政府」の成立

第4章 日本統治下の国家とネーション

 ○ 三一運動と日本統治の転換
  1)武断統治下の「植民政策」と挫折
  2)文化統治と総督「国家」の整備 −上からの近代化とそれを支えたもの
  3)地税、鉄道収入、酒税、そして所得税へ

 ○ ネーションの動揺
  1)武断統治への失望 − 親日派の離反と失墜
  2)「民族改造論」の登場 − 小国主義の変形と復活
  3)「我々は何者か?」 − 「日本人」への努力と限界
  4)「日本人にあらざる者」としての「朝鮮人」

むすびにかえて − 東アジアにとっての近代化
 ○ 朝貢体制からの脱却 −>主権国家とネーションの枠組み確定
 ○ 近代化なき近代国家からの脱却

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