「宮水学園」報告用レジュメ 2000.10.12

朝鮮半島における南北対話の展望

神戸大学大学院国際協力研究科 助教授

木村 幹

はじめに

1.  南北分断と朝鮮戦争

1)   南北分断の原因

a.「大日本帝国」の分割  - 植民地支配と終戦処理

b.朝鮮半島の重要化      - 無関心な地域から最重要地域へ

2)   朝鮮戦争とその影響

a.朝鮮戦争の勃発とその原因            - 北朝鮮の「誤算」

b.朝鮮戦争と東アジアの冷戦構造の確定      - 中国の帰趨決定と東アジアの勢力均衡の確定

2.冷戦崩壊後の朝鮮半島

1)  韓国の「大国化」と通貨危機

 a.世代交代と「持てる」韓国人の出現      − 「民族」の後退と「冷めた韓国人」

 b.「東ドイツ崩壊」への複雑な感情            − 「復収統一不可論」の矛盾

 c.通貨危機と韓国の「孤立感」            − 「抵抗民族主義」的「小国」型外交の現状遊離化

2)  北朝鮮の経済的破綻と金正日の権力承継

 a.ソ連圏崩壊と北朝鮮の経済的破綻  − 民族の自負心と「主体思想」のもう一つの論理

 b.金日成死去と体制「建て直し」の必要      − 「幻の94年頂上会談」

3)「周辺大国」の変化と思惑 − 各国にとっての北朝鮮の「価値」

 a.ロシアの後退と中国の「指導権」確立      − 「改革開放」中国のディレンマ

 b.アメリカの「表面的」北朝鮮政策と、現実      − 東アジアの安定重視と「北朝鮮脅威論」の虚妄

 c.「感情的」な日本                  − 政治レベルの国内的・国際的省察の欠如

3.南北頂上会談」の意味 − 両国の目指すもの

1)金大中「ベルリン宣言」とその背景

 a.「太陽政策」の合理的意味 − 「統一」コストの最小化と「即時統一」の否定

 b.国内的事情の存在 − 通貨危機以後の「国際的信用」回復と

2)金正日体制と「緊急」支援

   a.北朝鮮経済の「安定」 − 「飢餓」と体制崩壊、と中国援助の再開

   b.金正日体制確立 − 政治情勢の「94年」への復帰

4.今後の展望 − 「統一」は実現するか

1)「イベント」としての「南北会談」の成功

a.韓国演出による「話のできる北朝鮮/金正日」像の登場 − 金正日体制の「国際的認定」

 b.両国における「現体制」の強化 − 2002年大統領選挙に向けて

 c.「北朝鮮カード」を握った韓国外交 − 南北融和へ反対することの政治的/心理的負担

2) 「バスはまだでない」 − 統一への遠き道

a.「統一のシナリオ」の欠如 − 現存する二つの体制、をどのようにするか

b.具体的な最大の障害としての「自由往来」の困難 − 北・体制維持、南・労働不安

c.再び統一の「コスト」 − 誰が負担するのか

むすびにかえて - 韓国のディレンマと日本の対応

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